nammy’s blog

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保育園父母会改革やってみました =父母会廃止→係制への変更=

=はじめに=
タイトルの通り、保育園の父母会を廃止、

必要な役割のみを係として残す、

という父母会改革を実現することが

できました。

 

とりまく状況や環境はそれぞれ異なり、

本当に色々なケースがある

難しい問題かと思います。

 

同じ問題に直面している方の参考に、

少しでもなればという思いで、

記録を残しておきたいと思います。

 

※テキストと同内容のPDF版を作ったので

画像を貼り付けます!

 

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=目次=
1:背景
2:始動
3:調査
4:検証
5:立案
6:考察
7:外堀固め
8:役員会へ提案

9:最終調整・全世帯アンケートの実施

10:新体制へ



 

1;背景
育休中に済ませておこうと立候補した父母会役員。分担決めのじゃんけんに負け続き会長をやることに。

 

前会長からの引継ぎで知った想像を超える負担の大きさに驚愕。

仕事しながら、無給で、これ本当にみんなやってきたの?と思うことがたくさん。

 

保育園は、働いて時間に制約のある保護者ばかりの集まりのはずなのに、

慣習でそのままになっている、

言ってしまえば無駄なこともかなりある、

もちろん大切なこともあるけれど。


毎年父母会役員の負担が多いことは問題視され議論されてきたが、

やはりみんな忙しくてなかなか大きなテコ入れは難しい、色んな人がいるしね、、

だからとりあえずみんな負担を抱えながらもやることをこなしてきた、、

ということにも深く共感し、同時に絶望。笑

 


しかしコロナでの活動休止の中で、

園としても、 園実施の保護者アンケートで父母会への苦言の意見が出ていたことや、

例年父母会の負担については声があがること、

園見学でもやはり父母会の質問は多く保護者の懸念事項であることを実感していること、

 

だから父母会の進め方については

何かしら見直しが必要な時期になってきているかもしれないね、 と思うというアドバイスを園からいただく。

 


コロナ禍で何が本当に必要か問われる世の中になってきているということに加え、

園の理解もあるということで、強い追い風が吹いていることを実感し、 父母会改革をやるなら今だ!無駄なことはなくす、父母会は廃止にしたい、と決意する。

 


=改革前の父母会の現状=
・各クラスから 3 名選出
・その 3 名がクラス会開催幹事の役割と、
 父母会内で振り分けられた係

 (会長、幹部、会計、広報、印刷、

 運営委員等々)を担う

・父母会実施の行事は夏祭りと

 外注する人形劇が例年のパターン
・毎月 1 回土日どちらかで役員会が開催される
・毎年入会案内&申込の仕組み
 →強制加入ではないとう建前上では

  あるものの、実質は全世帯加入が前提で

  話が進むため、入会するしないでもめる

  家庭が数年に 1 回出てくる

・数年前までは公立園だったため、

 園は予算面人員面の制約が厳しい等の

 理由から父母会が必要とされていた。

 そのため、園からは完全に独立した組織

 として運営。

   行事も園の場所を借りて父母会だけで

 実施していたが、数年前から園の運営が

 民間に切り替わったこと により、

 父母会行事についても、園も共催のような

 形で先生方も参加して実施するようになり、

 年々園側からのアドバイスやサポートが

 増えていた

 

 

 

2:始動


=作戦会議=
まずアドバイスをくれた園長先生と主任先生に、 会長として父母会は廃止にしたいと思うという決意表明をするとともに、園としての見解をうかがう。

 

その中で、過去も色々議論があったこと、改革を試みる保護者もいたが、

色々なしがらみでうまくいかなかったこと、

反対意見や色んな意見が出過ぎて収集つかなくなることが懸念されるので、 色々な意見を想定して、どう進めていくか方向性をしっかり定める必要があると助言いただく。

また、園としては運営委員は必要。

 


何より園として、サポートできることはサポートしていきたいと思う、とありがたいお言葉もいただく。


その年の父母会の役員会は、

コロナで役員会を開けない状態で、 話し合いが必要な件については、これまでグループ LINE で話し合いをしていた。

 

でも顔もわからない中でお互い探り探りなかんじもあり、なかなか議論が活発に進まなかった。。

そのため、その状態の役員会にいきなり父母会廃止論を持っていってもうまくいかなさそう、と判断。

まずは個人的に意見を聞けそうな保護者に声をかけて意見収集することに。

 

 

 

3:調査


卒園児含め複数園児のいる家庭、役員経験者、会長経験者、未経験者など 様々な立場の保護者の方々にインタビュー。

ご意見を伺う切り口として、現状維持/縮小や負担軽減が必要/廃止の 3 つならどれがいいか、 その理由とともに。

8-9 割が縮小もしくは廃止のご意見で具体的な理由を紹介。


▼ 現状維持
- 保育園は送迎の時間がバラバラで会えない人が多いため、父母会があることで繋がりが持てる
- 負担も多いが活動内容の見直しなど工夫次第
- 無くすのは簡単だが、やっぱりあった方が良かったと再度立ち上げるのは難しい
- 保育園生活 5-6 年、きょうだいのように過ごしている子どもたち同様に
親同士も繋がりを持つにはやはり誰かが発信しないと動かない。
そのためにクラス役員なり父母会のイベントがきっかけになる

 


▼ 縮小や負担軽減が必要
- 完全に廃止されると子供が楽しみにしている夏祭りやクラス会がなくなってしまうのは残念。
- 先生方や別の学年の父母の方との交流も少なくなってしまうのももったいない
- 毎月役員会があることは負担で、そこまではやる必要はない。
- 無理なく子供達のために何が出来るのか親として父母会の中で考えられたらいいなと思う
- 先生方の負担が増えるのも避けたいなとも思う
- 本心はなくなったらラッキー、しかし行事など今まであったものが全くなくなるのも寂しい。
- 保護者間、園と保護者間のコミュニケーションの意味で廃止はしない方向が良い。
この園のいいところはとても風通しが良いコミュニティが魅力。
- 廃止してしまうとただでさえ皆さんと会える機会が少ないのに連絡先交換(LINE グループとか)が
なくても良くなったり...、先生方との交流も少なくなり、、卒園生も卒園して終わり、、
となってしまって心地の良いコミュニティがなくなってしまうのではと危惧。
- 働く親御さん達なので、“負担軽減”が毎年課題なのもあり、
できる範囲でのコミュニケーションの形を作っていけたら良いのでは。

 


▼ 廃止
- 毎月の役員会、クラス内への配布回収等、各係の仕事など負担が大きい。
- 保育園は基本的に仕事をして忙しい保護者の集まりであること、
園によって父母会が存在しないところもあることから、廃止にしても良いと思う。
- 規模縮小も考えたが、保育園主体のような体制になると今度は職員の負担が増える為、
それなら一層のこと廃止にする方が良いのではないかと思う
- 行事が減るのは残念ではあるが負担を考えるとないほうがよい

 

 

4:検証


調査の結果から、完全に廃止してしまうのは、反対票が上回る可能性が高く難しいと判断。

 

縮小するためには、すべての係の仕事をマニュアル化してその中で不要なものを削除する等が必要か、、 と考えたが、

その膨大な作業を行って果たしてどの程度減らせるか、と予測すると
10→7 にはできても 10→2 にはできない、

作業効率に見合わない、苦しい、

 

また、会則があるため、すべての変更において 2/3 以上の賛成が必要/総会の開催が必要等、 会則にしばられなかなか大きな変更が難しい、、という話を先生方とする。

 

その中で、多くの方が必要と感じている行事を園主催+保護者手伝いの形に園としては可能である という話になる。

 

また、絶対存続/絶対廃止という極端な人はおそらく少数で、みんな色々なものを天秤にかけたうえで 何を優先するか、考えているという視点に気づく。 そこでまずはその皆が天秤にかけていること、必要とされているものを整理してみることに。

 


いただいたご意見から見えることは、どの立場の方々も根底に持っている意識は共通していて、 何に重きを置くかの優先順位が異なることから選ぶ選択肢が異なっているだけである、 ということ。


▼ 6 つの共通の意識

A:保護者間でのつながりをもちたい

B:先生方とのつながりをもちたい

C:保護者、先生方とつながりをもつきっかけがほしい

D:子供たちの喜ぶ行事をなくしたくない

E:働く保護者にとって父母会役員の負担は大きく大変

F:だからといって先生方に負担が増えることは避けたい

 


▼ 整理すると
★ 父母会のメリット。

具体的には()内の内容

 

A:保護者間でのつながりをもちたい→(クラスLINE、クラス会、行事)

B:先生方とのつながりをもちたい→(行事、運営委員)

C:保護者、先生方とつながりをもつきっかけがほしい→(クラスLINE、クラス会、行事、運営委員)

D:子供たちの喜ぶ行事をなくしたくない→→(夏祭り、人形劇)


※運営委員は保護者/園/自治体の 3 者で開催される運営委員会に出席する役員

 

 


★ 父母会のデメリット

F:働く保護者にとって父母会役員の負担は大きい
→具体的には、毎月の集まり、クラス内への配布回収(入会申込書、会費)等、 各係(会長、幹部、会計、印刷、会場、等)の細々した業務(統括、総会、収支管理、印刷、会場予約等)

 


★ 懸念事項

G:だからといって先生方に負担が増えることは避けたい

 

 


5: 立案


デメリットである負担を減らし、

メリットはそのまま活かすにはどうするか?という視点で。


★父母会という組織の体制ではなく、

 係の体制に変更する

・夏祭り係→役割:夏祭りにて園の手伝いを行う
・運営係 →役割:運営委員会に出席する

 


※各クラスよりそれぞれ 1 名ずつ合計 2 名を選出し、その 2 名がクラス内幹事のような役割(クラス LINE の管理やクラス会企画等)も担う


※夏祭り、人形劇(外注)ともに行事は園主催

※会ではなくなるため、入会/会費等は発生しない

 

 

6:考察 


体制変更案について、検証で見えた共通の認識と照合しながら確認。


▼ 父母会のメリットは維持できるか?

 

A:保護者間でのつながりをもちたい→(クラスLINE、クラス会、行事)

B:先生方とのつながりをもちたい→(行事、運営委員)

C:保護者、先生方とつながりをもつきっかけがほしい→(クラスLINE、クラス会、行事、運営委員)

D:子供たちの喜ぶ行事をなくしたくない→→(夏祭り、人形劇)

 


→ 係に形が変わったとしても、 クラス LINE、クラス会、人形劇、夏祭り、運営委員会は すべて続行できるため、メリットはそのまま維持できる。

 


▼ 父母会のデメリットは減らすことができるか?
F:働く保護者にとって父母会役員の負担は大きい
→ 会という組織ではなくなることにより、組織であるが故に発生する業務 (統括、総会、会計、入会案内、 会費回収、独自の印刷物等々)がなくなるため 負担はかなり軽減できる

 


▼ 懸念事項はどうか?

G:だからといって先生方に負担が増えることは避けたい


→ 園長先生と主任先生に大きな負担にはならない旨、確認済み。
父母会設立の背景に、公立園は予算等厳しい等々もあったかもしれない。

費用面は、人形劇(外注)や夏祭り程度は問題なく出すことができる。

人員面は、実際にここ数年は人形劇の日程調整等は主任が行っていた。

夏祭りについては、ここ数年、準備の役員会に主任が毎回同席し、 色々アドバイスをしていただいていた。園に蓄積されたノウハウもあるため問題ない。 夏祭り当日についても、数年前から全職員総出で関わっていたため、 園主催になっても園全体として実際にやることは変わりない。とのこと。

 


→ 形が変わってもメリットはうまく維持して、 形を変えることでデメリットの負担を減らすことができる
と判断



 

7:外堀固め


園と上記具体的な話が進んで、園側からもこれなら大丈夫そうだ、と太鼓判をいただく。

また、父母会費で余剰金が出ているため、これの使い道についても相談。

誰でも使えるものということで、園の図書コーナーの本がよさそう、という話になる。
同時に事前にインタビューに協力いただいた保護者の方々にこの案ならどうか再度インタビュー。

存続/廃止を選んだ方々含め、

全員即答で園側がこの方法に快諾しているなら保護者としては理想形である との回答。自信に繋がる!

 


その方々の中には今年度役員の方も数名いたため、これからこの案の提案を役員会 LINE に投下するから、 いち早く反応してほしい、とお願いしておく。

 

また父母会改革があるらしい、等々噂が立つと園にも迷惑がかかるのでまだ口外しないでほしい、と勝手な がらお願いする。

 


8:役員会へ提案


1-6 の経緯&体制変更案を役員会へ提案。

役員会のグループ LINE 上で意見をいただく。

7 でお願いしていた方々が先陣をきってくれたので、それに続いて意見があがる。 全員賛成、その他あがったのは下記意見。


・具体的に何をどの程度するのか係の仕事内容と費やす時間の目安をもう少し詰めたほうがよい

・入園時に係の役割内容を案内して周知が必要
(現状父母会の内容が不明瞭で特に第 1 子ではよくわからない)

・その案内には卒園対策委員の内容も併記した方がよい

・選出方法は立候補→未経験者から選出して、実質 1 児童 1 回ルールも明記する

・余剰金の使い道も図書コーナーの本購入がいい、賛成

 

 

 


9:最終調整・全世帯アンケートの実施


役員会であがった意見をもとに園と最終調整。 実際は父母会を廃止したうえで係に変更するが、廃止というと過激な表現に聞こえるので、廃止という言葉 は使わず、体制変更という表現でよりマイルドにきこえるよう工夫。

 

園としても反対票はごく少数とはいえ出てくるかもしれないが、そこは受け止めるから、と大変ありがたい お言葉をいただく。


また、一定数未提出世帯が必ずいることから、未提出は賛成とみなす、としておく。
会則に従い 2/3 以上賛成で新体制へ変更予定。

 

▼係について

1)夏祭り係(全クラス・各クラス1名ずつ)
・役割:夏祭り当日(午後)に園の手伝い(受付・誘導等)を行う、事前打合せは 1-2 回を予定。  

クラスのグループ LINE の作成/管理、クラス会開催、次年度係決め、等の クラス内幹事の役割も担う。


2)運営係(全クラス・各クラス1名ずつ)

※4 歳児クラスの委員は運営委員長を務める
・役割:年 1-2 回(時期未定)、自治体/園/保護者が意見交換を行う運営委員会(平日夜)に出席する。
園に対する保護者の意見収集を行う。
クラスのグループ LINE の作成/管理、クラス会開催、次年度係決め、等の クラス内幹事の役割も担う


3)卒園対策委員(5 歳児クラスのみ・委員未経験者全員)

・役割:卒園記念行事(例年ではアルバム作成、映像 DVD 作成、謝恩会開催、記念品手配等)の
企画から実施まで行う。役割分担ついては企画内容に応じて適宜行う。

 


▽委員選出について

・選出時期:クラス係がとりまとめ、次年度の係を、年度終わりの保護者会(2 月)にて選出する。
保護者会の開催がない場合は、3 月 20 日頃までに選出する。 新年度 0 歳児クラスは入園式の日に選出する。


・選出方法:*夏祭り係・運営係

まずクラス係としての2名を立候補にて選出(立候補多数の場合は抽選等で2名を決定) して、選出された2名で、夏祭り係と運営係のどちらを担当するか決める。

立候補が2名に満たない場合は、そのクラスに在籍する園児においての係(または 旧父母会役員)未経験者の中から抽選等で選出する。


*卒園対策委員

基本的にはそのクラスに在籍する園児においての係(または旧父母会役員)未経験者の 全員で行う。


・その他:決定後、各クラスの委員名をまとめて主任先生へ報告する。 係が途中退園した場合は、後任を選出する(退園の時期によってクラス内で調整する)

 

 

 

10:新体制へ


全世帯アンケートの結果、なんと反対票ゼロ(園へのクレーム等も一切なし)・約 8 割賛成・約 2 割未提出 (賛成とみなす)により新体制へ!!

 

 

 


=おわりに=


はじめは全部廃止にしよう!と意気込みましたが、 意見をきいて整理していくと、メリットもたくさんあって、たしかにそれは大切にしていかなきゃいけない こともあるな、と思いました。

子供のためという大義名分があると、効率をもとめ切り込んでいくのは勇気がいることではありますが、 実際のところ皆、ラクな方がいい、とうのが本音で 大事にしたいことさえ守られれば形にはこだわらなくてもいいな、と実感しました。

子供/保護者/園みんなにとってよりよい園生活になるよう、時代の流れにあわせてもっともっと柔軟に変 わっていけたらいいな、と感じます。

 

今回改革が実現できたのは、園の協力、まわりの保護者の方々、役員の方々、本当にたくさんの協力があっ てこそで、自分ひとりの力ではできなかったことです。本当に環境に恵まれていたと実感しています。


園によって様々な事情があって無数のケースがあると思いますが、 同じような問題意識をもつ方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。

 

長文をお読みいただきありがとうございました。

 

 

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